尿トラブルと漢方治療 ②
今回のブログでは、中高年の尿トラブルに効果的とされる「八味地黄丸(はちみじおうがん)」という漢方薬についてご紹介します。
八味地黄丸(はちみじおうがん)とは?
「八味地黄丸(はちみじおうがん)」は、中国の古典医学書『金匱要略(きんきようりゃく)』にも記載されている漢方薬で、8種類の生薬が配合され、新陳代謝機能を高めて中年以降の方が使用する治療薬として効果がある医薬品です。
これらの生薬は、体を温める作用があり体全体の機能低下を改善する効果がある医薬品です。
以前、当ブログの『漢方医学の概念について』で紹介しました「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」をめぐらせる生薬と、体を温める生薬の組み合わせで、頻尿や軽い尿もれ、残尿感、夜間尿、排尿困難などを改善していく作用があります。また、「腎気丸(じんきがん)」の別名があるように、昔から“腎虚”に対して用いられてきました。漢方でいう「腎」とは、現代医学でいう腎臓だけでなく、副腎、膀胱、そして生殖器を含めた機能の総称です。
血の巡りを良くし、水分の代謝を改善することで「足・腰の痛み」や「しびれ」「むくみ」などの症状も改善します。
手足が冷え、疲れやすく、尿が出にくい、トイレが近いなどの症状の方に適しています。
当クリニックでは、地域のかかりつけ医として患者さんに信頼され、どんなからだの不調やお悩みもご相談いただきたいと考えております。
尿トラブルについても、不安やお悩みがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。