不定愁訴と漢方治療 ①

今回よりシリーズ『不定愁訴と漢方治療』という内容で、少しづつ当ブログでご紹介していく予定です。
第1回目となる今回は、タイトルにもなっている『不定愁訴(ふていしゅうそ)』についてです。
心身医学用語事典 第2版 では、以下のように定義されています。

不定愁訴
unidentified complaints

全身倦怠感,下肢倦怠感,易疲労性,頭重,動悸,息切れ,手足のしびれ感, 食欲不振,胃のもたれ,腹部不快感など,漠然とした身体的愁訴で, しかもそれに見合うだけの器質的疾患の裏づけがない場合にこれらの愁訴を不定愁訴とよぶ(阿部.1962)

心身医学用語事典 第2版 より抜粋 (三輪書店 日本心身医学会 用語委員会編集)

もう少しかみ砕くと、よくされる説明の一例として、「頭が重い」、「イライラする」、「疲労感が取れない」、「よく眠れない」などの、「なんとなく体調が悪い」という、患者さんからの様々な自覚症状の訴えがあるものの、検査をしても原因となる病気が見つからず、症状が安定しないので治療も難しく、周囲の理解も得られにくい、という状態です。

当院でも、具合が悪いから医療機関を受診して検査をおこなっても結果は異常なしで、それでも具合が悪いからと、同じような検査を繰り返したり、専門と思われる診療科を次々と紹介してもらっているという患者さんや、色々と治療を受けているのに症状が全く改善しないという患者さんが、「最後の頼みの綱」といった気持ちで当院に受診に来られます。

漢方治療では、西洋医療とは異なった視点で患者さんを診察・治療しますので、上記のような、原因がわからなかったり、なかなか診断がつかない患者さんには有効なことがあります。

次回は、不定愁訴について、さらに専門的に深堀りします。