女性と瘀血(おけつ)⑧

シリーズ連載として当ブログで紹介させていただいている『女性と瘀血』、第8回のテーマは「自分でもできる『舌』と『お腹』のセルフチェック」です。
前回(第7回)は、漢方内科の診察室で医師が五感を使って身体のサインを拾い集める「四診(ししん)」についてご紹介しました。
「私の体、もしかして血が滞っているのかな?」と気になったとき、実はご自宅の鏡の前やリラックスタイムに自分で確認できるポイントがあります。今回は、東洋医学でも特に重視される「舌(ぜっしん)」と「お腹(ふくしん)」のチェック方法をご紹介させていただきます。

  • 理想的な状態: ほんのりピンク色で、みずみずしさがある。
  • 瘀血(おけつ)のサイン: 舌全体の色が暗い紫色(紫舌:しぜつ)っぽかったり、舌の表面やふちに黒っぽいポツポツとした斑点(瘀斑:おはん)が見られたりします。血流が滞ってドロドロになっている証拠です。
  • 理想的な状態: 薄く静脈が見える程度で、浮き出ていない。
  • 瘀血(おけつ)のサイン: 舌の裏を上に持ち上げたとき、中央を通る2本の静脈が太く浮き出ている、黒っぽく見えている、蛇行してうねっている場合は、下半身や骨盤内の血流が滞っている強いサインです。

東洋医学の「腹診(ふくしん)」は、全身のエネルギー(気・血・水)がスムーズに流れているかを探る大切な診察です。お風呂上がりや寝る前のリラックスした状態で、仰向けになって膝を軽く曲げ、お腹の力を抜いて試してみましょう。

両手の手のひらや指の腹を重ね、おへその下(丹田)や、その左右斜め下のあたりを優しくじわーっと押してみます。

  • 理想的な状態: つきたてのお餅のように程よく柔らかく、押しても痛みがない。
  • 瘀血(おけつ)のサイン: 指を入れたときに「キリッとした痛み(圧痛)」がある、またはコリコリとした硬い抵抗感(圧痛点)がある場合、骨盤内に古い血(瘀血)が溜まりやすくなっています。

手のひらでお腹全体を包み込むように触れてみてください。

  • 理想的な状態: お腹全体がじんわり温かい。
  • 瘀血(おけつ)のサイン: みぞおちに比べて「下腹部だけがヒヤッと冷たい」と感じる場合、下半身の血流が滞り、冷えが固定化している可能性があります。

いかがでしたでしょうか?「あ、私も当てはまるかも」と感じるサインはありましたか?
これらのサインは、決して「病気だから大変だ!」と怖がるためのものではありません。身体が「今、ちょっと血の巡りが悪くなって苦しいよ。温めて休ませてね」と教えてくれている健やかなサインです。
舌やお腹にサインを見つけたら、まずは前回のブログでご紹介したような「温かい飲み物を飲む」「ハラマキをする」「お風呂に浸かる」といったセルフケアを試してみてくださいね。
もし、「痛みが強い」「生理痛や冷えのぼせが辛くて日常生活に支障が出ている」という場合は、セルフケアだけで無理をせず、お気軽に当クリニックへご相談ください。
次回(第9回)は、診察室でもよくご質問いただく「問診(もんしん)で伝えるべき自分の症状やバイオリズムのポイント」についてお話しする予定です。

前の記事

女性と瘀血(おけつ)⑦