漢方薬が保険診療で使用できなくなる?!

2025年 1⽉27⽇に⾏われた衆議院の代表質問において、⽇本維新の会・前原誠司議員より、医療費削減の観点から OTC(⼀般⽤医薬品)と類似する医療⽤医薬品を保険適⽤から除外すべきとの提案がなされました。漢⽅薬の⼀部は OTC(一般用医薬品)として薬局・薬店などで購⼊可能ですが、OTC 漢⽅薬と医療⽤漢⽅薬は全く同じものではありません。両者は有効成分の含有量が異なり、医療⽤漢⽅薬は医師の診断に基づき、患者様の症状や体質に合わせて適切に処⽅されるものです。

医療機関への受診控えによる健康被害

⼀⾒「軽い症状」に⾒えても医師の診断によって重篤な病気が早期に発⾒されることがあります。漢⽅は「未病」を意識して治療を⾏うことで⽣活の質の低下、疾病の重篤化を防いでいます

経済的負担の増加

医療⽤漢⽅薬の保険適⽤が除外されれば、特に⻑期間の治療を必要とする患者の経済的負担が⼤きくなります。漢⽅薬でコントロールできていた症状が不安定となり患者の通院回数が増え医療費がかさむことが予想されます。

こども・妊婦さんへの影響

漢方薬はお子様や妊婦さんの治療・健康に欠かせませんが、それが使えなくなります。

薬の適正使⽤が難しくなる

医師の診断なしに⾃⼰判断で漢⽅薬を選択・服⽤することで誤った使⽤や不適切な組み合わせによる健康被害が⽣じるリスクが⾼まります。


漢⽅薬を取り巻く環境はすでに厳しさを増しています。⽣薬の多くを中国に依存していることによる価格の⾼騰、国内における⽣薬⽣産の遅れ、こうした問題が重なれば、漢⽅薬の安定供給そのものが危ぶまれる可能性もあります。

皆様にとって、この改⾰案はどのような影響を及ぼすと考えますでしょうか。